サンタナ・スリニバサン、シュベン・カピラ、ダニエル・フォルシニティ、ポール・ナム
酵素ペプチド合成は、動物栄養における高バイパスオリゴペプチド飼料サプリメントの合成で大きな注目を集めています。活性部位にシステイン部分を持つ強力なプロテアーゼ(パパイン)は、チオール基が損なわれないようにするために、反応媒体に抗酸化剤が存在する必要があります。遊離システインは、水性システムでのオリゴペプチドのパパイン触媒合成に選択される抗酸化剤です。しかし、システインは有機溶媒への溶解度が限られているため、二相性溶媒システムでのオリゴペプチド合成には一般に適切な抗酸化剤ではありません。代わりに、メルカプトエタノールがよく使用されます。リジンとメチオニンは、牛の飼料や家禽に使用されているよく知られた制限アミノ酸です。リジンとメチオニンの共オリゴペプチドの合成は、一般的に、メルカプトエタノールを抗酸化剤として用いた二相性溶媒系で試みられてきた。メルカプトエタノールは、たとえ微量であっても毒性があるため、飼料サプリメントとして使用されるオリゴペプチドの合成中に使用することは望ましくない。システインなどの無毒の抗酸化剤を使用すると、最終製品は動物飼料の栄養補助食品としてより適したものになるだろう。そこで、L-システインの抗酸化剤としての効能を、n-オクタン、DFP、水からなる三相ミクロ水性媒体と、均一なACN/水混合物の2つの有機系で、パパイン触媒によるLys、Arg、Glu、Aspのオリゴマー化中に調査した。反応は、抗酸化剤の有無にかかわらず、アルゴン雰囲気下で行われた。実験の結果、L-システインが三相システムとACN/水混合物の両方でオリゴマー合成を促進することが示されました。L-システインの存在下では、全体的なオリゴマー収率は75%以上であることがわかりました。アルゴン雰囲気下で行われた反応で得られたオリゴペプチド収率は20%未満でした。