行政と経営の見直し

概要

第三世界諸国における資本逃避戦略としてのIFRSの採用

ウデ・アレクサンダー・オニェブチ

国際財務報告基準（IFRS）は、取引や事象を財務諸表にどのように報告すべきかを規定した会計基準のセットであり、質の高い統一された一連の財務報告をもたらし、第三世界の国々における資本逃避の抑制に役立つ。アフリカでは、資本逃避がGDPの割合で他の地域よりも大きな負担となっている。途上国に報告されていない流出額は、年間の世界援助額の10倍、途上国が毎年支払う債務返済額の2倍に上る。アフリカからの資本流出と西側諸国への吸収は注目に値し、協調的な取り組みが必要である。それを可能にする秘密主義を終わらせるためには、さまざまな政府当局間で自動的かつ多国間の情報交換を行う必要があり、また、不遵守に対する制裁を課す必要がある。また、多国籍企業に、事業を展開する各国で得た利益と支払った税金を報告するよう義務付ける必要があり、これが国際財務報告基準（IFRS）の一部となれば義務化される可能性がある。資本逃避を終わらせることは、何十億ドルもの資金をそれが生み出された場所、そして人々の福祉に貢献すべき場所に呼び戻すという、世界的な正義の緊急課題である。