中村幸雄、池上翔太、高梨裕二、上村幹夫、内山繁晴、加藤裕之
閉経後骨粗鬆症の日本人患者において、ビタミンDの有無にかかわらずイバンドロネート(IBN)を投与した場合の骨代謝マーカーおよび骨密度(BMD)の変化に関する実際の臨床報告はない。本研究では、治療未経験の原発性骨粗鬆症患者48名をIBN群とIBN+アルファカルシドール(ALF)群に分けた。骨代謝マーカー、1,25(OH)2D3、総副甲状腺ホルモン(PTH)を、治療直前と治療1、4、8、12、16、20週目に検査した。BMDは0週と16週目に測定した。TRACP-5b値は、両群とも治療1週間後にベースラインより有意にかつ継続的に低下した。TRACP-5b値は、治療4週目と8週目で、IBN+ALF群の方がIBN単独群より有意に低かった。 BAP の値は、すべての時点でグループ間で同等でした。腰椎と股関節の BMD は、治療開始から 16 週間で両グループでわずかに増加しましたが、両グループ間に有意差はありませんでした。両治療グループで骨マーカーが大幅に減少し、IBN 単独グループでは 1,25(OH)2D3 と PTH が増加しました。