デラーズ TE、テレズ B カメル、エナス S ナビ、ワラー A アブデラゼム
背景: 慢性炎症と気道リモデリングは、ヒトの喘息の重要な特徴です。気道壁における細胞外マトリックスの沈着の増加は、喘息患者の気道リモデリングに寄与します。グリコサミノグリカン (GAG) は、タンパク質コアに付着してプロテオグリカンを形成し、ECM の成分となります。目的と方法: この研究では、喘息の小児の尿中 GAG レベルを、疾患管理と投薬との関連で調査しました。4~14 歳の喘息の小児 60 人 (男児 48 人、女児 12 人) が研究に参加しました。20 人は吸入フルチカゾンで喘息をコントロールされており、20 人は吸入フルチカゾンの非順守により喘息をコントロールできず、20 人は緩和薬のみを服用していたコントロール不能な患者でした。年齢と性別を一致させた 20 人の健康な対照群も含めました。 GAG は、採取した早朝尿サンプルから沈殿させ、分離して定量化し、μg GAG/mg クレアチニン/m2 で表しました。尿中 GAG 値は、健常対照群の方が喘息患者よりも有意に低く (それぞれ 58.0 ± 31.0 および 98.1 ± 41.0 μg/mg クレアチニン/m2)、吸入コルチコステロイド (ICS) をコントロールしているかどうかにかかわらず服用している小児の値 (それぞれ 113.3 ± 56.8 および 88.9 ± 49.7 μg/mg クレアチニン/m2) は、緩和薬を服用している喘息患者 (32.2 ± 23.5 μg/mg クレアチニン/m2) よりも有意に高かったです。さらに、吸入フルチカゾンの 1 日量と尿中 GAG 値の間には正の相関関係があることもわかりました。結論: 喘息の小児では緩和薬のみを使用すると尿中 GAG 分泌が減少するが、リモデリングの予防に重要な役割を果たす ICS による長期治療を受けている小児では尿中 GAG 分泌が増加する。