田中裕人、佐々木秀幸、有田幹生
慢性 B 型肝炎の 51 歳女性が、突発性肝炎のためラミブジン (LAM) とアデホビル ジピボキシル (ADV) で治療したところ、低リン血症を発症しました。ADV の長期投与によりファンコニ症候群と診断されました。ADV の投与量を減らしてビタミン D を投与しても症状が改善しなかったため、L-カルニチンを投与しました。これにより、症状と低リン血症が徐々に改善しました。これらの結果は、ADV の投与量を減らし、L-カルニチンの補給を組み合わせることで、ADV を服用中の慢性 B 型肝炎患者が発症したファンコニ症候群が改善したことを示しています。