工藤恵*、本木洋司、井上佳奈、田中沙織、宮地裕文、川浪正光、菅谷勉
本研究の目的は、超音波装置に電子根尖測定器を内蔵した場合と非内蔵した場合で、根管内から垂直な歯根破折を準備し、破折隙間を封鎖した場合の治療結果を比較することであった。根管内から超音波装置を使用して破折線を準備してから隙間を封鎖した垂直な歯根破折のある歯 178 本を、使用した装置に基づいて S 群と E 群に分類した。S 群では、超音波装置とともに根尖測定器を使用した。両群とも、治療前と比較して治療後にプロービング深度と骨欠損が有意に改善した。さらに、S 群では E 群と比較してプロービング深度が有意に浅かった。本研究の結果は、電子根尖測定器を内蔵した超音波装置の使用が治療結果を改善する可能性があることを示している。