ハディ・アブド、サラー・シャナン、アミール・サイード、グンナー・サンドストローム
自由生活性アメーバと水系アメーバが周囲の細菌を餌とし、また複数のヒト細菌を宿主とすることができることから、アメーバと細菌はともに複雑な相互作用に関与していると考えられる。細胞外細菌であるコレラ菌は、コレラを引き起こすために 108 ~ 109 個の細胞を必要とするため、ヒトに感染を引き起こすには、環境宿主がそのような高い数まで増殖する必要がある。今回のレビューでは、コレラ菌が環境原生動物であるアカンサメーバ種内で増殖できる特性、コレラ流行地域の同じ天然水サンプルで両微生物の分子検出を行った現地調査の結果、およびヒト以外の自然界でコレラ菌の原生動物宿主としてのアカンサメーバの役割について論じる。