岡塚潔、塚田宣弘、磯谷嘉隆、佐藤康太、宮崎莞爾
TAFRO 症候群は、血小板減少、浮腫、発熱、腎不全、肝脾腫およびリンパ節腫脹を含む臓器腫大を引き起こす全身性炎症性疾患であると提唱されている。多中心性キャッスルマン病 (MCD) の亜型である可能性がある。TARFO 症候群のリンパ節の病理学的所見は MCD に見られるものと類似しているが、TAFRO 症候群の臨床所見は MCD の所見と異なる。すなわち、TAFRO 症候群は重度の血小板減少および全身性浮腫を引き起こすが、多クローン性免疫グロブリン血症は起こさず、HHV-8 は陽性ではない。TAFRO 症候群の病因は解明されていない。本症例では、いくつかの症状はトシリズマブで改善したが、患者の重度の血小板減少はさまざまな治療に抵抗性であった。 TAFRO 症候群における血小板減少症の病因は不明ですが、本症例では、トロンボポエチン受容体作動薬であるエルトロンボパグにより、トシリズマブ抵抗性血小板減少症が改善しました。エルトロンボパグは、TAFRO 症候群における持続性血小板減少症の有効な治療薬となる可能性があります。