中村有紀、大沢寿也、古田義昭、朱鷺田美穂、市川佳代子、逢坂章道
抗f同種抗体は、赤血球(RBC)上のf(ce)抗原にさらされることで産生される。f(ce)抗原は、アカゲザル(Rh)血液型の複合抗原であり、c抗原とe抗原の両方が同じハプロタイプ(シス)に存在する場合に発現する。抗f同種抗体は1953年に初めて発見され、まれにしか検出されなかったが、その検出結果は以前の研究では画像として報告されていなかった。我々は、輸血歴のない日本人男性患者における抗f同種抗体の症例を報告し、ゲルマイクロカラムアッセイ(GMA)を使用して抗f同種抗体を正常に同定した。さらに、2002年1月から2010年12月までの輸血記録をレビューしたところ、73,636の血液検体のうち799(1.1%)が不規則赤血球抗体陽性であり、そのうち抗f同種抗体は1人の患者でのみ観察されたことを発見した。本症例報告では、同種抗体の検出結果を画像として保存するための GMA の有用性に焦点を当てています。