ファスコ R、ダプッツォ F*、デ サンティス R、プリスコ D、ペリッロ L、グラッシア V
光硬化複合材料を用いたブラケット接着法は、臨床成績の向上と治療時間の短縮のため、矯正歯科でよく使用されています。セラミックブラケットは、審美性の向上のため、光硬化複合材料と組み合わせて使用されることがよくあります。接着強度は光硬化プロセスに依存するため、歯科では、照射期間の最終段階で光エネルギーを緩やかに減少させることで硬化プロセスの熱制御を可能にする、ソフト光エネルギーリリース(SLER®)という新しい技術が導入されています。この研究の目的は、SLER®技術を矯正歯科でテストすることです。80個のセラミックブラケットを、光硬化複合材料を使用して、新しく抜歯したウシの下顎中切歯のエナメル質の顔面表面に接着しました。それらを無作為に2つのグループに分けました。1つは標準的な光硬化(グループA)を使用し、もう1つはSLER®硬化技術(グループB)を使用し、両方とも同じエネルギー量を提供しました。インストロンデジタルねじり計で接着強度を測定しました。統計分析では、2つのグループ間に有意差が示されました。 SLER® を使用したグループ B は、標準的な光硬化を使用したグループ A と比較して、より高い接着強度を示しました。この結果は、光硬化複合材料を使用した場合、SLER® により矯正用ブラケットの接着強度が向上することを示唆しています。