サマ・ハッサン、アラン・ゴードン、ジリアン・アインシュタイン
性差は、慢性非癌性疼痛(CNCP)患者の大多数を占め、オピオイド使用者および乱用者も増加していることから、疼痛およびオピオイド鎮痛に対する反応における性差が繰り返し報告されている。しかし、これらの報告のいずれも、特にオピオイド療法を受けている患者における、重複する複数の疼痛状態(MPC)の有病率における性差を調査していない。1年間にわたり、カナダの大都市にある複数の診療所を持つ三次疼痛クリニックに通院している患者のカルテ283枚を調査した。CNCPを患い、オピオイド療法を受けている201人の患者が選ばれた。患者数には有意な性差が認められたが、処方されたオピオイドの種類には統計的に有意な性差は認められなかった。さらに、重複するCNCP状態の有病率と種類、およびオピオイド乱用のパターンにも有意な性差が認められた。重複する疼痛疾患に関しては、慢性骨盤痛(CPP)が女性で併発する最も一般的な疼痛疾患であり、男性では線維筋痛症が最も一般的であった。これらを総合すると、重複する疼痛疾患を持つ患者では性差が顕著であることが示唆される。