ハディ・ヴェイシ
ブラックホールを周回する惑星では生命が発生する可能性はあるが、地球外文明が誕生する可能性は低い。ブラックホールを周回する惑星での生命の発生は、ブラックホール降着円盤放射と惑星周囲の冷たい空間である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)との温度差から生じるエネルギー量に依存する。しかし、これらの惑星での生命の進化や地球外文明の誕生の可能性についても検討する必要がある。2016年に実施された研究では、ブラックホールのある系外惑星で生命が発生する可能性があることが示されたが、これまで生命の進化や地球外文明の誕生の可能性は調査されていなかった。そのため、本研究ではこの問題を調査した。本研究では、ブラックホールのある系外惑星で生命が発生する可能性があると仮定しても、これらの惑星の表面に地球外文明が誕生することを阻む要因がいくつかあることが示された。結果として、ブラックホール系外惑星は知的生命体を発見するための良い対象ではない。