佐藤 亮子
背景:ワクチンへの普遍的なアクセスは、人々を致命的な病気から守るために不可欠です。この研究では、ナイジェリアにおけるワクチンの在庫切れの発生状況を示し、ワクチンの在庫切れとワクチン接種率の相関関係を調べます。
方法:ナイジェリアの各医療施設における月ごとのワクチン在庫切れに関する独自の管理データを使用します。在庫切れとワクチン接種率の相関関係を評価するために、管理データは 2013 年に実施されたナイジェリア人口保健調査に統合されました。相関関係の研究にはロジスティック回帰を使用しました。
結果:ナイジェリアにおけるワクチンの在庫切れの発生率は高く、2012 年から 2013 年の間に 82.7 パーセントに達しました。ワクチンの在庫切れとワクチン接種率の間には負の相関関係が見られます。ただし、ワクチンの需要レベルの代理指標として考えられる地域的なワクチン接種率に応じて、異なる相関パターンが見られます。
結論:ワクチンの在庫切れは平均的にワクチン接種率の低さと相関関係にあるが、在庫切れ率の高さはワクチン需要の高い地域でのワクチン接種率の高さにも起因していることが判明した。ワクチン接種率を上げるには、ワクチン接種率の低い地域でのワクチンの在庫切れを減らすために保健システムを強化することが最も効果的である。