ハワード・ラン*、リセット・ストレトニー、アントワーヌ・サクル、アンソニー・ヒリアード
急性同所性心臓移植(OHT)拒絶反応に対してメチルプレドニゾロンを用いた拒絶反応抑制療法により、冠動脈けいれん(CAS)が急速に解消し、収縮期心不全が改善した症例を報告する。提案されている作用機序は、ステロイド療法による微小血管の炎症を軽減し、その結果、血管運動反応が強化され、冠動脈けいれんが解消し、血行動態が改善されるというものである。この症例報告は、冠動脈けいれんを伴う急性OHT拒絶反応の患者に対する治療上の意味合いを持つ。ステロイドを用いた拒絶反応抑制療法は、急性OHT拒絶反応および冠動脈けいれんの患者の生命を脅かす心臓疾患の治療に役立つ可能性がある。