アルワ・ラケム、ダリン・スラマ、ワヒバ・サクリー、ナジュア・ハウアス、モハメド・ゴルシ、アレクサンダー・W・プファフ、エルマンノ・カンドルフィ、イブティセム・ラーマル、ハムーダ・ババ
チュニジア南部の反芻動物(羊、山羊、牛)におけるトキソプラズマ原虫感染の蔓延状況は、ほとんどわかっていません。261頭の動物(羊204頭、山羊32頭、牛25頭)の血清と心臓尖部サンプルで、改良凝集法(MAT)とPCRを用いて、トキソプラズマ原虫に対する抗体とDNAを判定しました。羊、山羊、牛で、トキソプラズマ原虫に対する抗体(MAT、1:20)は、それぞれ40.2%(95% CI:33.4%、47.2%)、34.5%(95% CI:19.1%、53.2%)、12%(95% CI:03.15%、32.13%)に認められました。血清陽性率は、種、性別、年齢、動物の品種によって有意に(p<0.05)異なっていました。高齢動物(3歳以上)と雌は、それぞれ若齢動物と雄動物よりも有意に(p<0.05)多く感染していました。血清陽性率は羊で最も高く、特にバルバリン種で高くなっていました。トキソプラズマDNAの存在は、96サンプル中11サンプル(11.5%)で検出されました。本研究で観察された有病率は、チュニジア南部でトキソプラズマ原虫への曝露が広範囲に及んでいることを示しています。結果は、チュニジアで初めて、感染した羊と山羊が、特に同国南部(ガフサ地域)でヒトへのトキソプラズマ原虫感染源となる可能性があることを示しました。