アブデル・ハディ EE、アブデル・ハメド MO、ゴマー MM
市販のポリエチレンテレフタレート(PET)ベースのプロトン交換膜は、PETフィルムにスチレンを紫外線グラフトすることによって製造されました。照射時間とモノマーのさまざまな濃度がグラフト度(DG)に及ぼす影響が研究されました。DGは照射時間とモノマー濃度の増加とともに直線的に増加し、あるレベルで最大に達することがわかりました。スルホン化プロセスで使用するクロロスルホン酸の最適濃度を見つけるために、クロロスルホン酸濃度のイオン交換容量(IEC)と引張強度に及ぼす影響も研究されました。スチレングラフトおよびスルホン化PET(PET-g-PSSA)膜をさまざまなクロロスルホン酸レベルで処理した結果得られたIECの範囲は0.2〜0.775 m mol/gであり、クロロスルホン酸がIECを制御するための効果的なツールであることを示しました。フーリエ変換赤外(FTIR)分光分析により、PETフィルムへのグラフトおよびスルホン化が確認されました。さらに、熱重量分析を使用して、元の PET フィルムと PET-g-PSSA 膜の挙動を調査しました。DG 166% の PET-g-PSSA フィルムのメタノール透過性とプロトン伝導性は、それぞれ 1.2×10-8 と 58 m S/cm であり、同じ条件で同じ機器を使用して測定した Nafion 212 膜よりも優れていることがわかりました。PET-g-PSSA は、コストが低く、伝導性が高く、メタノール透過性が低いため、直接メタノール燃料電池では Nafion の代わりに使用する方が適しています。