胡瓊義、王強 *
ループス腎炎(LN)は、全身性エリテマトーデス(SLE)の一般的な重篤な合併症の1つであり、SLE患者の罹患率と死亡率の主な原因です。LNは、腎組織における免疫応答を介した炎症を特徴とし、その際にマクロファージ(Mø)が重要な役割を果たしていることはよく知られています。ループス腎炎のさまざまな段階におけるさまざまな微小環境に応じて、マクロファージは、古典的活性化マクロファージ(M1)と選択的活性化マクロファージ(M2)の2つのカテゴリに分類されます。マクロファージは、STAT転写因子、エピジェネティックな側面、NF-κB経路、IRF転写因子、一部のインターロイキン、ケモカインとその受容体を含む複数のシグナル経路に応じて、表現型/機能のスイッチを経てさまざまな機能を果たすことができます。マクロファージの極性化は、その異質性と可塑性により、ループス腎炎の結果に影響を及ぼす可能性があります。したがって、マクロファージの極性化を適切に標的とすることが、ループス腎炎の新たな治療法となる可能性があります。このレビューでは、マクロファージの極性化がLNの病因をどのように制御するかに焦点を当てています。