町田洋、渡辺明夫、堀添博敏
代替燃料としてのバイオブタノールの応用は、バイオエタノールと比較して、発熱量が高く、吸湿性が低く、腐食が少ないなど多くの利点がありますが、バイオブタノールは初期濃度が低いため(約1〜3重量%)、脱水に高いエネルギーが必要です。軽質炭化水素抽出を使用した省エネ脱水プロセスを開発するために、共沸点がない、ブタノールの溶解度が高いなどの特性を持つブタン溶媒が適切な溶媒として選択されました。n-ブタン/水/n-ブタノール系の相平衡データは、高圧相平衡測定装置を使用して決定し、NRTLモデルパラメータを回帰しました。提案されたブタノール脱水プロセスは、抽出塔と蒸留塔で構成されています。抽出塔では、ブタノールが90%に濃縮され、その後、ブタンとブタノールは蒸留塔で分離されます。熱回収のために蒸気再圧縮システムが導入されました。無水ブタノールは蒸留塔の底から回収されます。開発されたモデルを使用してバイオブタノール脱水プロセスのエネルギー消費量を評価したところ、初期のn-ブタノール濃度2wt%からバイオブタノールの最終回収率99.9wt%まで、5MJ/kg-バイオブタノールであることが示されました。