西本美沙、田中智樹、飯島勝也*
口腔の虚弱性は栄養の不均衡を引き起こし、高齢者の栄養失調につながります。ここでは、地域在住の高齢者における口腔の虚弱性と食事の満足度の関係を調査しました。
食事の満足度は自記式質問票で評価した。口腔の状態は残存歯数とオーラルフレイル度に基づいて評価した。千葉県柏市で実施された柏研究の対象者940人のうち、71%が食事が「おいしい」、96%が「楽しい」と回答した。また、食事の量が「多い」と回答した人は23%、食事の満足度が「普通」と回答した人は63%であった。歯の数と食事の満足度の間には有意な関連はなかったが、オーラルフレイル度と食事の満足度の間には負の関連があった。この結果は、高齢者が健康的な食生活を維持するためには、残存歯数以外の口腔機能を考慮し、管理することが重要であることを示している。