市原秀明、込水裕二、上岡竜一、松本洋子
90 mol% L-α-ジミリストイルホスファチジルコリン (DMPC) と 10 mol% ポリオキシエチレン (23) ドデシルエーテル (C12(EO)23) からなるハイブリッドリポソーム (HL) によるセラミド生成と浸潤阻害を、in vitro でヒト肺癌 (A549) 細胞について調べた。HL 処理した A549 細胞のセラミド生成は、中性スフィンゴミエリナーゼの活性化を介して観察された。これは、HL 処理後の A549 細胞中のスフィンゴミエリンの減少であった。A549 細胞に対する HL の抗浸潤効果は、MT1MMP/MMP14 の阻害を介して得られた。A549 細胞の移動に対する HL の阻害効果は、スクラッチアッセイを使用して得られた。