華麗、葛俊博、剛培
背景: 最近、小分子化合物によって誘導される直接的な系統リプログラミングがin vitro またはin vivo のいずれかで可能であるという大きな進歩が達成され、再生療法のための有望な細胞戦略がもたらされました。方法: 心筋梗塞マウスにおいて、線維芽細胞から誘導心筋細胞様細胞 (iCM) への変換を特定するために、HDAC の阻害剤であるバルプロ酸 (V) と TGF-β 経路の阻害剤であるトラニラスト (T) の組み合わせが適用されました。結果: 2 つの小分子、V と T の組み合わせにより、心筋梗塞の 4 週間後にビメンチンと α-アクチンで共標識された iCM に心臓線維芽細胞を in vivo でリプログラムできることが分かりました。一方、この現象は、心筋梗塞以外のマウスや生理食塩水のみで誘導された心筋梗塞のマウスでは見られませんでした。さらに、これらの iCM は、特定の分子表現型 (a-MHC、c-TnT、コネキシン 43) に関して、マウス本来の心筋細胞に類似していました。しかし、心臓分化前の前駆細胞の初期マーカーである Mesp1 は、梗塞部および境界領域では検出されませんでした。結論: HDAC と TGF-β 阻害剤を併用すると、多能性状態を確立することなく、生体内で心臓線維芽細胞から直接心臓を再プログラム化できるため、心臓再生に対する新しい重要な治療用途が提供されます。