朝倉洋と中川圭
建物解体時に発生するアスベスト含有廃棄物は、リサイクルや最終処分の前に特別な処理が必要となるため、建築材料中のアスベスト含有量を確認(ISO、EPA、JIS 準拠)した上で、建物の解体や廃棄物の選別が行われる。しかし、固形廃棄物は通常混合物であるため、建設廃棄物中間処理施設に搬送される建設廃棄物(CDW)にアスベスト含有材料(ACM)が存在する可能性がある。また、災害廃棄物中の ACM の存在は避けられない。そのため、CDW 中間処理施設でアスベストを迅速に判定する方法が必要である。本研究では、外観によるグループ化(GVA)による CDW 粒子の分離効率と選別時間を測定した。本研究の GVA による選別効率が、先行研究のルーペによる目視観察(DVL)による選別効率と同等であった場合、GVA による選別時間の短縮を評価した。 GVA によるニュートンの分離効率および回収率は、5.1 cm2 の観察では DVL によるものと同等でした。この場合、GVA による選別時間は DVL の 1/7 でした。したがって、同等の分離効率の条件下では、GVA によって選別時間を短縮できます。作業者 1 人あたりの選別時間を 1 時間/トン未満に短縮するには、5.1 cm2 の観察で GVA の場合は 12 cm 以上、DVL の場合は 20 cm を超える粒子サイズの CDWP のみを選別する必要があります。アスベスト含有廃棄物の拡散を防ぐことを目的として、著者らは、災害廃棄物または不明な起源からの CDW の選別時間を短縮するには、一次選別ステップとして外観によるグループ化が有効であると提案しています。