マリアム・デラヴァリ、ナセル・シャハビネジャド、アンドレ・レンザホ、ムジャワル・ザヘディ、AR・オワディ
B型肝炎は深刻な世界的感染症であり、世界中で死亡率と罹患率の主な原因となっています。しかし、イランにおける潜在性B型肝炎に関するデータは乏しいです。今回の研究では、性別と年齢別に、HBs抗原陰性の健康な献血者の血清サンプルにおける抗HBcおよびHBV DNAの頻度を評価し、HBV-DNAの検出と抗HBc陽性の関係も調査しました。イラン血液銀行では抗HBcスクリーニングは行われていないため、献血された血液のスクリーニング検査として抗HBcを採用できるかどうかを評価しました。本研究には、B型肝炎ウイルス表面抗原陰性の献血者(平均年齢±SD:31±8歳で男性が87%、平均年齢±SD:30±6歳で女性が13%)の血液サンプル合計1525個が含まれていました。 HBs抗原が陰性の血液サンプルのうち8%(1525件中121件)が抗HBc抗体陽性で、すべて男性のものでした。HBV-DNAは、抗HBc陽性検体121件中36件(29.7%)で検出されました。この研究では、HBs抗原が陰性の献血者の血清サンプルにおける抗HBc抗体陽性とHBV-DNA検出との間に正の相関関係があることがわかりました。この研究結果から、イランで抗HBc検査を導入することは、輸血による潜在性B型肝炎ウイルスの感染リスクを制限するために非常に実用的である可能性があることが示唆されています。