ジャクリーン・ラーファト・アワダラ・ハンナ
急性リンパ性白血病(ALL)は、小児によく見られる悪性疾患です。アポトーシスは、制御された細胞の自己破壊につながる形態学的プロセスであり、欠陥のあるアポトーシス経路は、腫瘍の形成、進行、転移に大きく関与しています。アポトーシスは、ほとんどの化学療法剤が腫瘍細胞の死を誘発する主なメカニズムです。この研究の目的は、急性リンパ性白血病の小児の化学療法開始前と開始後6か月の末梢血中のアポトーシス促進性および抗アポトーシス性タンパク質CD95とBcl-2の発現、および銅と亜鉛のレベルをモニターすることでした。この研究は、カイロ大学国立がん研究所の外来診療所に通う25人の小児を対象に実施されました。10人の正常な小児が研究に含まれ、対照群と見なされました。結果は、ALLの小児における総白血球数(TLC)および骨髄芽球数は対照群よりも有意に高かったが、治療後TLCは正常化したのに対し骨髄芽球数は有意に減少し、ヘモグロビンおよび血小板数は対照群と比較して有意に減少したが治療後に有意に増加したことを示した。CD95%は、対照群と比較して治療前に有意に減少したが治療後に有意に増加した。一方、Bcl-2濃度は対照群と比較して治療前に有意に増加したが治療後に有意に減少した。血清Cu値は、ALL症例において、診察時に対照群と比較して有意に増加したが治療後に有意な変化はなかった。血清Zn値は、治療前に対照群と比較して有意に減少したが治療後に正常化した。Cu/Zn値は、新たにALLと診断された小児において対照群よりも有意に高かったが、治療後に有意に減少した。CD95%とBcl-2の間には負の有意な相関が見られ、血清Cu値とZn値の間にも有意な負の相関が見られた。 CD95% と Bcl-2 は、ALL 症例の診断だけでなく追跡調査においても有用な診断マーカーとなる可能性があると結論付けられます。