Shumiao Cao、Wenke Wang*、Yaqian Zhao、Shenke Yang、Fei Wang、Jun Zhang、Yongchang Sun
微生物が植物の成長と金属の吸収を促進することで鉛(Pb)のファイトレメディエーションを支援できることはよく知られています。しかし、特に半乾燥の水分不足地域で、放線菌の土壌接種が植物のPbの吸収と転流を促進する可能性についてはほとんどわかっていません。この研究は、土壌放線菌株(Streptomyces pactum Act12)のPbに対する耐性と、それが植物の成長、抗酸化反応、ペレニアルライグラス(Lolium perenne L.)のPbの吸収と転流に及ぼす影響を調査することに焦点を当てました。中国北西部の半乾燥地域の実験条件に特に注意を払いました。Act12の発酵培養物を粉末の形でPb処理(0~1,000 mg kg-1)ありまたはなしの土壌に適用し、ライグラス植物をこの土壌で直ちに鉢植えで相対土壌水分20%で60日間栽培しました。 Act12は、プレート培養で最大1,200 mg Pb L-1まで耐性を示し、500 mg Pb kg-1未満の土壌でよく繁殖しました。Pbストレス下では、接種した植物は、未接種のコントロールよりもバイオマスが高く、草丈と根茎数も大きくなっていました。さらに、Pbストレス下における接種植物の葉では、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、ペルオキシダーゼの活性が上昇していました。土壌にAct12を接種すると、200~1,000 mg Pb kg-1を含む土壌で育った植物のPb濃度と吸収が大幅に増加しました。接種植物の転流係数と生物濃縮係数は、未接種植物よりもそれぞれ10.5~36.2%と37.3~133.1%高かったです。Streptomyces pactum Act12は、ペレニアルライグラスによるPbファイトレメディエーションを強化でき、粉末状なので半乾燥地域での使用が容易です。