園木知則、梶田信也、上杉美紀子、片山善博、飯村洋介
我々は、微生物から適切な酵素活性を導入することで、植物の環境浄化機能を強化することを試みてきた。リグニンペルオキシダーゼは、いくつかの環境汚染物質の分解に用いられるよく知られた酵素である。本研究では、細胞外真菌酵素である Trametes versicolor のリグニンペルオキシダーゼをタバコ植物に導入した。FLP-1、2、3、4、5、および 8 と名付けた 6 つのトランスジェニック植物は、根の粗抽出物中にリグニンペルオキシダーゼを生産した。FLP-1、FLP-2、および FLP-8 は、水耕栽培物から乾燥重量あたり 10μmol のビスフェノール A g -1 を除去することができた。この除去効率は、対照ラインの約 4 倍であった。我々の研究結果は、汚染された環境から環境汚染物質を除去するための植物ベースの技術開発への取り組みを刺激するはずである。