幹細胞研究と治療のジャーナル

概要

もはや使い捨てではない：脾臓は幹細胞の貯蔵庫である

デニス・L・ファウストマン、クラウディア・ギーゼッケ、ミリアム・デイヴィス、ウィレム・M・キュトレイバー、サイモン・D・トラン、トーマス・デルナー、エリック・J・レイ

再生医療では、脾臓に特有の幹細胞集団の価値が認識されつつある。この脾臓幹細胞集団は、成体の末端臓器の再生を強力に促進することができ、さまざまな脊椎動物種で器官形成を制御する重要な胚性転写因子 Hox11 を発現する。このレビュー記事では、膵臓、唾液腺、心臓、骨、および脳神経における臓器再生の治療可能性について、この Hox11 幹細胞集団の特定について論じる。また、悪性細胞が Hox11 表現型に戻る癌や、細胞の Hox11 系統が末端臓器の異常な発達に寄与する可能性がある特定の自己免疫における Hox11 幹細胞の有害な影響についても論じる。