平山 真
本研究では、空気のみを曝気源とする培養条件下でクロレラ・ブルガリスによってヒドロキシルラジカル(·OH)が生成され、このフリーラジカルが有機化合物の分解に使用できることを実証しました。メチレンブルーをモデル有機化合物として使用し、可視光を照射したクロレラ培養物に添加しました。その結果、メチレンブルーは実質的に完全に漂白されました。脱色はラジカルスカベンジャー(エタノール)の添加によって改善されたため、·OHによるものと考えられます。このシステムは高エネルギー紫外線照射や過酸化水素を必要としないため、現在の排水処理方法よりも環境に優しいです。これらの結果に基づいて、現在の方法よりも環境への影響が少ない微細藻類培養タンクでの有機物分解システムを提案します。