トリッシュ・R・カハンバ*、ララ・ノーブル、ウェンディ・スティーブンス、レスリー・スコット
分子診断アッセイによる適切なスワブ検体の採取、放出、核酸の検出は、主にスワブの種類の物理的および化学的特性に起因します。私たちは、臨床診断に使用される3種類の市販の鼻咽頭スワブ（ナイロンフロック加工：タイプ1 Media Merge、タイプ2 Kang Jian Medical Apparatus、中国、タイプ3 Wuxi NEST Biotechnology Co. Ltd、中国）の特性を調査し、異なるスワブの設計と構成がスワブの性能に何らかの影響を与えるかどうかを明らかにすることを目的としました。調査した特性には、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2（SARS-CoV-2）の検出における各スワブからのウイルスの吸収、放出、捕捉、抽出、および回収効率が含まれます。すべてのスワブタイプ（n=18）に、異なる量のSARS-CoV-2生ウイルス培養物（1:10、1:100、1:1000希釈）を接種し、滅菌リン酸緩衝生理食塩水で溶出しました。全自動システム（BD MAX™システム）を使用してすべてのスワブ溶出液からRNAを抽出し、サイクル閾値（Ct）値を比較しました。スワブを室温で72時間乾燥保存した後のRNA安定性も調査しました。タイプ1とタイプ3の間、およびタイプ2とタイプ3のスワブの間で吸収および放出能力に統計的に有意な差（p<0.05）が見られましたが、タイプ1とタイプ2の間には有意差は見られませんでした。SARS-CoV-2のCt値と抽出効率量はスワブタイプ間で異なりました。正確なSARS-CoV-2診断を促進するためには、臨床現場で検体採取を実施する前にNPスワブの特性を評価することが重要であると結論付けました。