歯科

概要

顎裂部二次骨移植における生体吸収性メッシュの臨床評価

城田達雄*、小倉宏、鈴木麻衣子、秋月彩子、鎌谷隆明、近藤誠司、山口哲太郎

目的：本研究では、生体吸収性骨接合材料であるポリ-L-乳酸（PLLA）-ポリグリコール酸（PGA）メッシュ型骨接合材料（PLLA-PGAメッシュ）が、顎裂における二次骨移植用のチタンメッシュの代替となり得るかどうかを調査する。

方法：被験者は、 PLLA-PGAメッシュを使用して顎裂に二次骨移植を受けた6人の患者と、チタンメッシュで治療した6人の患者であった。口腔内X線画像と歯科用小視野CT（3DX）は、術後6か月間にわたって撮影された。共分散分析（ANCOVA）は、CT画像から得られた2つの目的変数、すなわち骨梁の垂直高さと唇舌厚さに対して行われた。一般化線形モデルは、離散目的変数、すなわち咬合X線画像から得られた骨梁高さのスコアを分析するためにも使用された。これらの分析では、メッシュタイプ、性別、年齢、移植骨量、およびCT画像で測定された顎裂の幅の5つの説明変数が使用された。

結果:骨梁の厚さに影響を及ぼす5つの説明変数の中に有意な因子は見られなかった。骨梁の高さに影響を及ぼす唯一の有意な因子はメッシュの種類であり、骨梁の高さはチタンメッシュを使用した場合よりもPLLA-PGAメッシュを使用した場合の方が高かった。しかし、咬合X線画像上の歯槽頂の高さに影響を及ぼす有意な因子はなかった。

結論: PLLA-PGA グループとチタンメッシュ グループの間で、歯槽裂領域の骨橋の形態に顕著な違いは見られませんでした。