概要

黄疸を伴う重症熱帯マラリアの致死的転帰を予測するビリルビンカットオフレベル

ノッパドン・タンプクディー、スリヴィチャ・クルドソード、ポルラット・ウィライラタナ

 背景: 黄疸はWHO (2010) の重症マラリアの基準であるが、黄疸を伴う重症マラリア患者における総ビリルビン値については言及されていない。本研究の目的は、黄疸を伴う重症マラリア患者の致死的転帰を検出する感度のある総ビリルビン値のカットオフポイントを見つけることであった。方法: 174人の重症熱帯マラリア患者が本研究に含まれた。生存した重症マラリア患者と致死的な重症マラリア患者の臨床データと検査データを比較した。致死的な黄疸患者を検出するための総ビリルビンの感度を評価するために、受信者動作曲線 (ROC) が作成された。結果: 致死的な患者は29人 (17%) であった。117人の黄疸患者のうち、27人の患者が致死的であった (23%)。ROCは、致死的な黄疸を伴う重症マラリア患者の97%で早期に2 mg/dlが観察されたため、ビリルビンが低いことを示した。結論: 黄疸を伴う重症マラリア患者のビリルビン値のカットオフ値は 2 mg/dl 以上であるべきであり、これにより致命的な転帰を 97% の感度で検出できる。

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