ワリド・エル・オラベイ
茎さび病は、世界の主要な小麦栽培地域で小麦に壊滅的な被害をもたらす病気です。特に、1999年にウガンダで最初に発生したUg99とその突然変異体として特定された茎さび病菌株は、アフリカ、中東、アジアの近隣諸国に国境を越え、世界の小麦産業にとって大きな脅威となっています。そのため、本研究は、茎さび病に対する抵抗性の原因を評価するために現場で実施されました。国際トウモロコシ・小麦改良センター(CIMMYT)によってエジプトに届けられた合計93の小麦遺伝子型と感受性栽培品種であるモロッコが、2017/2018、2018/2019、2019/2020の栽培シーズン中に、ベヒラ県とミヌフィヤ県の2か所で現場条件下で評価されました。本研究の結果、84の小麦遺伝子型が抵抗性があり、FRS、ACI、AUDPCの値が最も低いことが示されました。これらの遺伝子型は、茎さび病に対する成体植物抵抗性 (APR) 遺伝子を 1 つ以上持っている可能性があります。したがって、APR 遺伝子を持つ 84 の遺伝子型は、エジプトの小麦改良育種プログラムに組み込む耐久性のある茎さび病抵抗性遺伝子の優れた供給源となり得ます。