山崎正人*、福田正之、中田アキラ、高野寛
通常型骨芽腫はまれな良性の骨形成腫瘍で、全骨腫瘍の約 1% を占める。一方、侵襲性骨芽腫はまれな骨形成腫瘍で、局所浸潤および再発の可能性がある。23 歳の日本人男性が左下顎の腫脹を主訴として当院に入院し、切開生検を実施した。組織学的に侵襲性骨芽腫と診断された。この患者は、右側下顎に左側の腫瘍に似た腫瘍を有していた。右側下顎病変の組織学的診断は通常型骨芽腫であった。最近の報告では、侵襲性骨芽腫の治療には部分切除および再建が推奨されている。今回、我々は、外科的切除を必要とする侵襲性骨芽腫と両側下顎に発見された通常型骨芽腫の共存という極めてまれな症例を報告する。