アラ・オマール・アリ*
目的:この研究は、さまざまなデジタル印象システムから得られたデジタル印象の精度を比較することを目的としました。
材料と方法: 3ユニットブリッジ用のタイポドントを作成し、この作成物のエポキシ樹脂モデルを参照モデルとして設計しました。次に、ラボスキャナーを使用して参照モデルのデジタルコピーを記録しました。さまざまなシステム(3M Lava COS、3Shape D900、Cadent iTero、CEREC Bluecam、およびE4D Dentist)を使用してエポキシ樹脂参照モデルをスキャンし、それぞれ5つのデジタル印象を作成しました(n=5)。コンピューターソフトウェアを使用して、デジタル参照モデルとデジタル印象の空間測定値の差を計算しました。精度は、各システムの5つのデジタル印象のセットの平均差とマイクロメートル(μm)単位の標準偏差に基づいて評価されました。
結果:平均差 (標準偏差) の測定値は次の通りでした: CadentiTero - 23 (3) μm、3M Lava COS - 36 (19) μm、3Shape D900 - 44 (18) μm、CEREC Bluecam - 68 (12) μm、E4D Dentist - 84 (4) μm。一元配置分散分析検定は有意でした (p ≤ 0.001)。多重比較事後検定では、E4D Dentist システムが Cadent iTero、3M Lava COS、および 3ShapeD900 システムと有意に異なることが示されました。また、CEREC Bluecam は Cadent iTero および 3M Lava COS と有意差を示しました。一方、Cadent iTero、3M Lava COS、および 3ShapeD900 の間には有意差はありませんでした。
結論:この研究の制限内で、以下の結論が導き出されました: 1)デジタル印象システムの精度には統計的に有意な差がありました。より具体的には、この差は、精度の低い測定を達成したシステムと高い精度を示したシステムを比較したときに最も顕著でした。2) Cadent iTero システムによるデジタル印象は最も正確でした。研究の臨床的意義: この研究の結果は、デジタル印象に適したコンピュータ支援設計/コンピュータ支援製造 (CAD/CAM) スキャナーを選択する臨床医の決定に影響を与える可能性があります。さらに、この結果は、デジタル印象が従来の印象技法の代替として使用できるほど正確であるかどうかという含意を持っています。