概要

低亜鉛母乳育児による亜鉛欠乏症で難治性湿疹を発症した兄弟の研究

田畑 陽太*、前田 正三

亜鉛欠乏症は、皮膚炎、脱毛症、食欲減退、成長遅延などの症状を呈することがあります。乳児が難治性皮膚炎を呈している場合は、母乳中の亜鉛濃度が低いことが原因である可能性があるため、鑑別診断で亜鉛欠乏症を考慮する必要があります。

本研究では、亜鉛含有量の少ない母乳による亜鉛欠乏症が原因で難治性湿疹を呈した3人の兄弟を観察した。

3 名の患者はいずれも生後 4 か月以内に難治性皮膚炎を呈し、血清中の亜鉛濃度が著しく低かった。その原因は、亜鉛含有量の少ない母乳による亜鉛摂取不足であった。3 名とも、亜鉛製剤の投与により症状は改善した。

母乳育児は多くの利点を持つ重要な栄養方法ですが、完全母乳育児でも亜鉛欠乏症を引き起こす可能性があることを認識する必要があります。

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