中島克幸、田中明
食事摂取後の血漿TG増加のメカニズムを理解するために、食後血漿中の残留リポタンパク質の特徴とリポタンパク質リパーゼ(LPL)の役割を調査した。残留リポタンパク質(RLP-TG)中のTGの蓄積は、食事摂取後に内皮で過負荷になったときに、カイロミクロンとVLDLの加水分解に対するLPL活性のレベルが変化しないことによって引き起こされる。このレビューでは、食事摂取後の内皮でのLPL活性が変化しないことと、食後血漿中のRLP-LPL複合体の発見に基づいて、血漿TGに富むリポタンパク質の代謝に関する新しい仮説を提唱した。